自社ECサイト『ミヨシ工房』で2024年11月より販売を開始した『カメレオンメモスタンド』。
今回は、カメレオンメモスタンドが製品となるまでの開発ストーリーをお話しします。



廃棄されるプラスチックの削減を目指して


かつてミヨシでは廃棄物の約7割が成形時に発生する廃プラスチック(以降廃プラと記載)でした。プラスチックの製造を担う企業として環境に配慮したものづくりを目指しているのに、ものづくりをすればするほど廃プラを排出してしまう。そんなジレンマを抱えていました。
この状況を少しでも改善するべく、廃プラの有効活用のため2024年に粉砕機を導入。捨てられるはずだった廃プラを粉砕し、成形材料として再利用することが可能となりました。この粉砕機を活用して、廃プラを使用した自社製品開発が始まりました。

▲廃プラを粉砕機へ投入

▲粉砕した廃プラ



廃プラを使用した自社製品


ミヨシでは毎年10月に『かつしかライブファクトリー』という工場で職人の話を聞きながら、そこで使われている機械や道具を使用しものづくり体験をするワークショップ型のオープンファクトリーを開催しています。

ワークショップで体験してもらう内容は毎年社内会議にて全員でアイデアを出し合い、決定しています。2024年は粉砕機を導入したこともあり、廃プラを使用した成形体験を行うことにしました。廃プラは様々な色で、配合率によって毎回異なる色合いになります。

「身近なプラスチックを再利用した成形体験が面白そう!」
「世界に一つだけの製品は、長く大切に使ってもらえそう!」

ミヨシが着目したのはペットボトルのキャップでした。誰もが捨てた経験のあるペットボトルキャップを粉砕し、プラスチック材料に混ぜて成形することを閃いたのです。特に色付けキャップが成形材料として活躍しそうだと見込みを立てて、社内でペットボトルキャップを集めました。

▲様々な色のペットボトルキャップを集めました。

▲色別に分けて粉砕したペットボトルキャップ。


次に、具体的な製品案の検討です。色付きキャップを混ぜて生まれる様々な色から着想を得て、体色変化が得意なカメレオンをモチーフとすることに決定しました。射出成形体験はオリジナルマインド社製空圧式卓上射出成形機「INARI P35」を使用しました。INARI P35は縦型成形機で金属部品などを金型内にセットして溶けたプラスチックを流し込むインサート成形が容易にできます。金型内にクリップ状の金属部品をインサートしてカメレオンの伸びる舌に見立てることに。
こうしてカメレオンメモスタンドが誕生しました。

▲3Dモデル

▲金型切削加工の様子



地域の皆様と考える環境問題


いよいよ2024年10月26日かつしかライブファクトリー当日。
ワークショップで「再利用プラスチックの成形体験」として、参加者の皆様にカメレオンメモスタンドの成形を体験していただきました。

▲かつしかライブファクトリー当日の様子。

▲カメレオンメモスタンドの成形体験。


粉砕したペットボトルキャップを成形材料として使用することで、この世に二つとないマーブル模様を作り出すことができ、参加者からは笑顔がこぼれ大好評を博しました。再利用ならではのオリジナルの成形体験を通して、環境問題を身近なものとして考えていただく良いきっかけになったと感じております。



ライフサイクルが長い製品を


捨てられるはずだったプラスチックを再利用し、世界に一つだけの特別な製品が完成。長く大切に使ってほしい。
「捨てられないものづくり」
「人の役に立つものづくり」
を企業理念に掲げるミヨシの思いがつまった製品です。

▲ミヨシ工房で販売中のカメレオンメモスタンド